安全が第一。一本一本の木の性格を理解しながら作業を進めています。

プロフィール PROFILE
- 椎葉 勇
- 前職も林業の会社で勤務。別の会社でも経験を積もうと考えていたときに、先代の社長に誘われ1990年に入社する。以来、30年以上にわたって現場に立ち続け、後進に技術を伝えている。
私が考える岡正林業の特徴 APPEAL POINT
- 空気がきれいな場所で働ける
- 技術を磨く楽しみがある
- 長く活躍できる職場
インタビュー INTERVIEW
伐採はまず観察から始まる。しっかり見ることが大事です。

チェーンソーで伐採する場合は、倒したい方向に受け口と呼ばれる切り口をつけて、反対側にも追い口と呼ばれる切り口をつけ、そこにくさびを打ち込んで倒していきます。単純そうに思えますが、これがなかなか奥深く、単純に倒したい方向に切り口をつけても思った方向に倒れません。木は曲がって育つものも多く、枝の付き方も違います。百本百様で倒れ方も変わるので、チェーンソーを持つ前に観察することが重要です。現場によっては、対象の木だけでなく周りもぐるりと回って状況を把握してから作業に取り掛かっています。木にも性格があって、こちらが意図した方向に倒れたがらない頑固者もいるものです。そんなときは、「お願いだからこっちにおいで」なんて話しかけながら、うまく誘導しています。
長く働くためには、安全に対する意識を忘れてはいけません。

前職までの経験と合わせれば、40年以上にわたって林業に携わってきました。ここまで長く続けてこられたのも、どのようなときも安全を意識してきたからです。伐採で特に気を付けるべきなのは、木の下敷きになることで、たとえば木の上の方で別の木とつたで絡まっていた場合、思わぬ方向に倒れてくる場合があります。また、やわらかい木はすぐに倒れてしまうので危険です。周囲にいつも気を配り、基本を忠実に守ることが、一番安全な作業につながります。何年か経てば、その上で自分の経験をプラスしていけるようになります。私の場合でいえば、しっかりできるようになったと思えたのは、この道を志して10年を過ぎたころくらいでした。これからも安全意識を高く持ち続け、体が動く限り現場に立ち続けます。
とある1日の流れ ONE DAY FLOW
取材日:2022年3月
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